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HONDAブース

フリーフェイで“高速道路に乗れるスクーター”の先鞭を付けたホンダは、250ccクラスの『FUSION』、『FORZA』、『FORSIGHT』、400ccと600ccに『SILVERWING』を擁する。ライバル社が単一ブランドでバリエーション展開するなかで、ホンダはユーザーのニーズに合わせてブランドを展開している。ただし、今回のモーターショウにおいて、このブランド展開は新しいステージに入った。スポーツモデルとして登場した『FORZA』がタンデムツーリング用途に“転向”し、『FORSIGHT』はコンフォートモデルというよりもバリュープライスモデルになり、『FUSION』ではストリート&サウンドスタイルを提案する。コンセプトモデルの『GRIFFON』、『PS250』にも新しい提案が多いけれど、現実的に購入を考えている人なら、やはり『FORZA』に衝撃を受けるだろう。

 

GRIFFON(参考出品車) ●
スポーツスクーターというスタイルは成立しない。FORZAを“スポーツ感覚なツアラー”に転向させたホンダは、新たなスポーツタイプのオートマチックバイクを提案する。『GRIFFON』のキャッチフレーズは“モーターサイクルとスクーターの新たなる融合”だが、スクーターらしさは自動変速部分だけで、実質的にはAT化されたスポーツバイクである。水平対向4気筒750ccVTECエンジンに、マニュアルモード付きフルオートマチックを組み合わせる。やや前傾するシートポジションで、ニーグリップももちろん可能。シート下はエンジンスペースだが、大きく膨らんだフロントカウルは観音扉のように開き、フルフェイスヘルメットが2個搭載できる。外観上は華奢に見えるタンデムシートは折りたたみ式のバックレストを装備している。

■水平対向4気筒VTECエンジン
排気量は750cc。次世代のVTECを採用した。

■ABS&車間警告システム
ABSと前後連動ブレーキシステムを併用する“Combined ABS”を採用し、緊急回避行動の安全性を高めた。また、自動車に採用されはじめた車間警告システムを搭載し、危険予知の領域にまで気を配っている。

■スマートキー、バックビューモニターを装備
スマートキーシステムは、鍵穴をなくすことで悪戯を防止する仕組みだ。カードキーを持ってバイクに近づくだけで、キー操作なしでエンジン始動、バックミラーをなくして、CCDカメラによる後方映像をメーター下に映し出し、視認性を高める。なお、このモニターにはナビゲーションシステムの映像も表示可能。

 

PS250(参考出品車) ●
ユーザーの視点で新しいコンセプトのバイクを作る。その目的で結成された若手開発者集団“Nプロジェクト”の5作目がこの『PS250』だ。黄色いパイプをあしらったあたりに『ZOOMER』の系譜を感じさせる。ひとりで乗る場合はバックレスト+荷台に、バックレストを倒すとタンデムシートになる。遊び道具やザックを荷台に乗せられるほか、前輪上にも小さな荷物が置ける。アウトドア志向のユーザーは様々な用途が想像できるだろう。しかし、この荷台は町工場のおっちゃんが配達に使う用途などにも便利だ。RVやライトバン感覚の便利なスクーターだ。

■スペック:
全長:2068mm
全幅: 803mm
全高:1091mm

 

New FORZA(市販予定車) ●

ホンダブースに近づくに連れて「なぜここにスカイウェイブが?」と勘違いしそうになった。そしてそれがFORZAだと知ってまた驚く。シートには立派なバックレストが与えられ、ボディは全体的にふくよかになった。トランク容量の拡大により、リアの張り出しも大きくなって、かつてのスポーティな印象は薄れている。特徴的だったいかついフロントマスクも、ターンランプをカウルに納めたことで優しくなっている。パーキングブレーキの位置も降ろされた。果たしてこれをFORZAと言っていいものか、旧車のオーナーには賛否が分かれるだろう。FORZA登場以降、このような快適ツーリング装備は、フォーサイトが担うものと思われただけに意外である。ホンダは、スクーターというスタイルにスポーティテイストは不要と判断したようだ。

■スペック:
全長:2150mm
全幅: 780mm
全高:1180mm

■メーターパネル
4輪感覚の大型メーターパネルには、液晶を採用したディスプレイを追加。

■電子制御スポーツマチック
モード選択可能なフルオートマチックに加えて、ボタン操作で変則できるマニュアルモードがある。

■拡大されたラゲージスペース
60リットルに拡大され、A3ソフトアタッシュが入る。ビールの12缶入りケースも収納可能。ヘルメットはフルフェイス2個が入り、タンデム用途の利便性を向上。

■オーディオ
オプションでオーディオシステムを設置可能。スピーカーはメーターパネル下、スイッチ類はハンドル左側。今度のフォルツァは左手が忙しい。

■セキュリティ
電子照合機能付きスマートキーを搭載。鍵穴がなくなった。

 

MCオーディオシステム(参考出品) ●
会場の片隅に展示された白いフュージョンは、開発中の新しいサウンドシステムを紹介するデモカーだ。ホンダではゴールドウィングにサウンド機能を搭載しているが、北米でのハイウェイを想定したもの。もちろん街中で鳴らしてもいいが、音量しだいでは周囲に迷惑をかけるし、混雑したトラフィックでは、環境音が聞き取りづらく、危険な場面もある。

このサウンドシステムは、メーターパネル上部とバックレスト上部にバー状の防水・高志向性スピーカーを置き、シート下のサブウーハーと合わせてロスの少ないサウンド再生を目指した。出力は60Wで、音量は電子制御で自動調節する。周囲の状況をライダーが把握しやすいように音量を可変するだけではなく、緊急車両のサイレンの周波数を検知するとミュートする機能もある。

スクーターのサウンドカスタムが流行る中で、ホンダが安全性と快適性をアピールして規範を示したことは高く評価されるだろう。

 


http://www.honda.co.jp/motorshow/2003/motor/

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